港のロケット <種子島の港に立つロケット>

この像は、種子島との出会いと別れを象徴する像。
来る時も帰るときも(船を使うなら)見ていきます。

厳冬の中、初めてロケットを見てから、
ほぼ1年。
再び、この島にやってくるという予感はしてました。
この前と違うのは、手元のカメラがずしりと重いこと。
ロケットを「見る」よりも、「撮る」つもりできたこと。

前回は脳裏にロケットの姿を焼き付けました。
今回は一生残る自分の思い出を、写真に残したい。
自分が体験するロケットの打ち上げを、
なにかの形にしたい。

頭の中で記憶しているだけでは満足できなくなって
しまったんでしょうね。


<長谷公園の夕焼け>

「島民ペース」と自分達が勝手に呼んでいるような
のんびりしたスピードで、車を走らせて
見学場の一つ、長谷展望公園までやってきました。

空はすっかり夕焼け。




<VAB>

長谷展望公園の近くにある穴場(?)の場所から
発射場を見ています。

左の四角い建物の中に、今回のロケット
H2Aロケット20号機が入っています。


機体移動 <機体移動>

発射予定時刻の12時間前。
いよいよロケットがその姿を現しました。

ロケットを細かく見ると、
写真の右の柱に、「H-UA F20」と赤い文字で
書かれているのが見えます。
あとはロケット本体に書かれている
三菱重工のマーク、NIPPONと言う文字。
この距離からでは、やや不鮮明ですが、
本体をここまでズームして見るのは
初めてです。ロケットの足元にいる作業員の人達が
うらやましい。

部分拡大


朝焼けのロケット <朝のロケット>

見学場所の長谷展望公園に移動。
補助ロケットが建物に隠れてしまうので
なるべく見えそうな所に陣取ります。
(角度は、向こうの方がいいんですけど、
カウントダウンが無いのが怖い。)

寒い中、寝袋にくるまって、ロケットと空を見つめます。
そういえば、この前は焼肉弁当を食べたんでした・・。
ここに来るまでに食べたのは、屋久島の携帯食料と牛丼。
もうちょっと美味しいもの食べたい・・。

天気はまあまあ。
打ち上げ場の方には多少、雲がでているものの。
全般的には晴れていました。
ただ、この時点では「微妙」という印象。

楽観的にはなれませんでした。


夜が過ぎ、日が登ってきた頃、ちらほらと人が集まり始めました。
三重の熊野で旅館をしているという夫婦、熊本の彼女と来たという横浜のお兄さん。(遠距離恋愛?)
同じ東京から来たというおじさんもいて、話がはずみました。打ち上げ前のこういう和気藹々とした雰囲気が好きなんですよね。

そんな中、一人のおじいさんが自分の左後ろに陣取りました。
一応、挨拶はしたものの、反応はあまり無し。
見れば、古いカメラ、しぶい銀色を放つ三脚、
いかにもカメラを使い込んでそうな雰囲気です。いろいろ聞いてみたいな〜、という気がウズウズ。

そうやって・・、だいぶ人が集まってきて、放送がスピーカーで流され始めたころ。
もう大丈夫かな、という気になってきました。
天気も上々。天高くのぼる太陽。空はとっても明るく・・・、



明るい???
明るい、明るい時、明るすぎれば、明るすぎて、明るすぎ!!!!

これは・・まずい。
ロケットの打ち上げ用に用意してきた設定で写真を撮ってみます。

“真逆光、まぶしすぎるよ、写らない。”


うわあああああああああああああああああ!どうしよ、どうしよ、どうしよう!!


調べてきたことが、用意してきたものが全部パーな状況です!
移動しようにも、車を運転してきた弟は、東京に帰るために、もう港に行ってしまいました。

さらに悪いことにロケットの追跡用に用意してきたもう一台の
カメラのレンズがホコリやなんやらで、「ゴミだらけ♪」
ということに今更、気づきます。何、何をやっているんでしょう、自分!
っていうか、逆光!逆光の方をなんとかしないと!

時間がない。
放送から流れるダイナミックなクラシック音楽が混乱をあおり・・。

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